保証人と連帯保証人の違いとは？保証人を頼める人の条件を解説

アパートを借りる時には保証人が必要ですが、保証人を頼める人のの条件や連帯保証人との違いがいまいちよく分からないという方も多くいるでしょう。

ここでは、保証人の条件や連帯保証人との違いについて解説しつつ、保証人がいない場合にはどうすれば良いのかなど、アパートを借りる際に気になる疑問を紹介していきます。

保証人と連帯保証人は違うの？責任の重さについて

ここからは「保証人」と「連帯保証人」とは、それぞれどのような意味合いを持っているのか、また、2つの違いは何なのかについて説明していきます。保証人と連帯保証人は、それぞれ責任が異なっているのが特徴です。

保証人

不動産の保証人とは、「保証債務を負う人」とされています。保証人は、債務者が債務を履行しない場合に、債務者の代わりに債務を負う義務があるということです。

具体的には、借主が家賃の滞納や借りている部屋の設備を壊してしまい、賠償責任が生じてしまったなどの問題を起こした際に、借主の代わりに責任を負うということを指しています。

保証人は、家賃の弁済を求められても、はじめに借主本人に請求するよう主張できる点が連帯保証人とは異なっていますが、借主がどうしても支払いができない場合には、弁済しなければならないという決まりです。

賃貸物件を借りる際に保証人が必要となっているのは、上記のような問題が起きてしまって、万が一借主が必要な金額を払えなくなってしまった場合に、家賃を回収する手段を確保しておくためです。家賃は絶対に払うから大丈夫というような人でも、何かが起きて払えなくなってしまうという危険性は誰もが持っているため、このような仕組みになっているのです。

連帯保証人

連帯保証人とは、借主が大家さんに対して負う責任と同じ責任を負う保証人のことを指しています。

保証人は、家賃の弁済を求められた場合に、まずは借主本人に請求するように主張できますが、連帯保証人は、借主が家賃を滞納した場合は弁済する義務が生じてしまいます。借主に払うよう求めることができない点で、保証人よりも責任が重いとされているのが連帯保証人の特徴です。

アパートの借主が家賃滞納などの問題を起こした場合には、借主と同様の責任を負うことが求められてしまいます。民法では「催告の抗弁権と検索の抗弁権が無い」状態のことです。

なお、アパートを借りる場合は、保証人よりも連帯保証人を立てるよう求められることが多いのが現状となっています。これは、家賃の回収ができなくなることを防ぐためにおこなわれているといえるでしょう。保証人をたてるよりも確実に未納分を回収できる点で、連帯保証人をたてることを求められる場合が多いのです。

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アパートの連帯保証人になるための条件は？身内でもいい？

では、アパートの借主と同様の責任を負う連帯保証人になるための条件とは何でしょうか。

連帯保証人の条件に合う人

連帯保証人になるための条件としては、まず、きちんとした収入を得ていることです。万が一の際には、連帯保証人は借主と同じ家賃の支払いが必要なので、一定の収入がある人でなければならないのです。一般的には、親、子ども、身内に依頼することが多くなっています。

場合によっては、収入だけではなく、年齢や勤務先、年収などの詳細な個人情報の記入が必要になることもあります。収入に関しては、連帯保証人に家賃に見合うだけの収入があるかを確認するため、収入の記載や収入を証明する書類を契約時に提出するよう求められることもあるでしょう。

もちろん申請時に噓をつくことはいけませんが、たとえ噓をついて申請をしたとしても、このようないくつかの書類を提出しなくてはいけないのでごまかすことはできません。きちんと収入を証明できる人に依頼しましょう。

条件に合わない人

一方で、連帯保証人になるための条件に合わない人は、家賃を支払うことができないような収入の場合です。親でも、会社を退職していたり、高齢で収入がない場合や、年金のみの収入、さらにその年金支給額が少ない場合は連帯保証人になれません。

年金以外に、パートなどをしていて収入があるというような場合は、課税証明書などの証明書を提出することで連帯保証人になれる可能性があるので、確認してみて下さい。

学生がアパートを借りるときに、契約者になった親は連帯保証人になれないので気を付ける必要があります。父親が契約者になった場合で、母親がパートをしているという場合でも、その収入が低いために連帯保証人として認められないということがあります。その場合は、すでに働いている兄弟や親戚に頼むようにしましょう。

アパート契約時に保証人を頼める人がいない！そんな時は家賃保証会社を利用

アパートを借りる契約をする時には、保証人が必要になりますが、保証人を頼める人がいないという方もいるでしょう。その場合の対処法としては、家賃保証会社を利用するという方法があります。ここでは、申し込みの流れやメリット、デメリットなどを解説していきます。

申し込みの流れ

アパートを借りる際に、保証人がいない場合には、家賃保証会社用申込書へ記入し申し込みをおこなうことで、その会社に保証人となってもらうことができます。

申し込みをする際には、本人確認書類、収入証明関連、在籍証明書など、求められた書類を提出して下さい。提出した書類をもとに書類審査が実施され、その中で物件や管理会社の確認、本人確認が行われ、結果が通知される仕組みとなっています。

場合によっては、審査保留や追加書類が要求されることもあるので、そのような場合には指示に従うようにしましょう。以前は、アパートを借りる際に保証人をたてなければ借りることができないことも多くありましたが、近年では家賃保証会社との契約をおこなっている不動産会社が多く、ほとんどの物件で、保証人不要でも契約をすることが可能となっているので、保証人を頼める人がいなくても安心して下さい。

メリット・デメリット

家賃保証会社を利用するメリットは、保証人がいなくても物件を借りられることや、フリーター・アルバイトのように雇用・収入が不安定な人もアパートを借りやすくなること、敷金が安くなることもあるという点です。

一方のデメリットは、契約時に保証会社への支払いが発生することや、はじめから保証会社を指定され、自分では選べないことです。収入が不安定な方や学生の方でも、家賃保証会社を利用することでアパートを借りることができるようになるということは大きなメリットとなりますが、利用するためにはお金がかかってしまうので、契約時の出費が多くなってしまうという問題は発生してしまいます。

これらのメリットやデメリットを理解した上で、保証人を頼む人がいない方は保証会社の利用を検討してみて下さい。

家賃保証会社を利用する際の注意点

家賃保証会社を利用する際の注意点としては、家賃を滞納すると回収対応が厳しいということです。1カ月程度の家賃滞納で督促の電話がかかってくるだけでなく、1から2カ月程度の家賃滞納で、訴訟を起こす旨の手紙が内容証明で送られてくることもあるので気を付けなければなりません。

家賃保証会社を利用することで、保証人を見つけなくてもアパートを借りることができるというメリットはありますが、保証人としての役割を担ってもらっているという意識を忘れずに、期限までに必ず家賃を払うようにしましょう。家賃保証会社に依頼をするのは、万が一の事態が起きた時のためですが、支払えないという状況にならないように気を付けて下さい。

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アパートの契約時に保証人が確認すべきこととは

ここからは、アパート契約時の手続きの流れや、保証人の書類で必要なものを紹介していきます。アパートの契約時に保証人が確認すべき点にはどのようなことがあるのかをしっかり確認して、焦ることがないようにしましょう。

契約の手続きの流れ

まず、アパートの契約時には、不動産会社から渡される賃貸契約書の連帯保証人の欄や承諾書に記入をおこないます。入居時の審査では借主の家賃支払い能力だけでなく、連帯保証人の支払い能力も問われるため、きちんとした書類提出が必要です。これらの書類には、収入、勤務先などの記入が必要になり、かつ、保証人が自筆で直接記入しなければいけないということを覚えておきましょう。書類の提出期限を守ることは、信用にもつながるので大切です。

書類は不動産会社で記入しなくてはいけないということはありません。場合によっては、郵送でのやり取りが発生する場合もあります。そのような場合は期限までに書類一式を提出するため、余裕をもって記入を進めるようにしましょう。

必要書類

連帯保証人が提出するべき必要書類としては、連帯保証人の実印、印鑑証明、収入証明、住民票などがありますが、この他にも場合によっては必要になるものもあるので、求められた書類を提出するようにして下さい。

連帯保証人が遠方に住んでいるという場合は、郵送でのやりとりになるため、書類を提出期日までに出せないという事態も発生してしまうかもしれません。しかし、書類の提出期限をきちんと守ることは、その後の信用問題にも大きく関わってくるため、余裕をもって進められるように準備をおこなうようにして下さい。

連帯保証人は、アパートの借主が家賃を支払えなくなっていた場合などに、借主の代わりに支払わなくてはいけないので、きちんと支払うことができるかどうかを提出書類などの確認をします。

アパート契約時に必要な保証人！条件や意味を知って依頼しよう

アパート契約時には、保証人の条件や意味を知って依頼するようにしましょう。保証人がいなくても、保証会社を利用することで物件を借りることも可能なので安心して下さい。親や兄弟、親戚などに頼める人がいないという場合には、家賃保証会社を利用することを検討してみるのが良いでしょう。

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