- case
- 2019/07/19
女子の一人暮らしなら、安全な街・駅近・手頃な家賃・築浅物件・収納多め……など様々な条件がどんどん重なってしまうものですが、理想を全て兼ね備える物件を見つけるのは至難の業。だからこそ、絶対に譲れない条件から優先順位をつけて探すのが得策です。
今回お話を伺ったのは、「狭小」ともいえる10.5平米のお部屋に住むSakiさん。広さを諦めて手に入れた狭小生活の知恵と楽しさとは何か。じっくり取材しました。
目次
PROFILE
名前:Sakiさん(24歳)
お仕事:編集者
ROOM PROFILE
家賃:70,000(管理費込み、wifi込み)
間取り:1R + ロフト
平米数:10.50㎡
築年数:1年
入居年数:1年
あえて都心の「狭小ルーム」を選んだ理由とその工夫
-10.5平米ということは5畳強ですが、かなり小さなお部屋ですよね。
「狭小ルーム」と呼べるほどだと思います。1階はキッチンとトイレ、シャワールームと部屋になっていて、2階はロフトです。ロフトまでの階段が収納になっているのも大きな特徴です。
大学時代は自宅から往復6時間かけて通学していたので、もう満員電車だけは嫌だと「オフィスまで30分以内」を最優先条件にしました。加えて「安全な街で家賃も6万円以内、それに新築」と次々重なる条件を不動産屋さんに提示したところ、探してくれたのがこの物件だったんです。
-狭さは気になりませんでしたか?
まだ工事中だったこの部屋を見に来た時、あまりに狭くて、内心引いたんです。でも新築の賃貸はレア物件ですぐには探せないので、狭さは工夫すればなんとか我慢できると思い、予算1万円オーバーでしたが即決しました。新築にこだわった理由は……ちょっと恥ずかしいんですけど……幽霊とか本当に無理で……(笑)。実家でも廊下の電気も全てつけて走ってトイレに行くほどの怖がりなので、新築を第2条件にしました。
-狭くても快適に過ごすための工夫などはありますか?
備え付けの階段収納を利用して、家具はこれ以上置かずに広さを確保しています。新しく買ったのは小さな棚とワイヤーワゴンとテーブルのみ。あとプチDIYで壁収納の棚を取り付けました。収納はこれ以上増やさず、収まる分だけを買う。どうしてもほしくて一つ買ったら、一つ捨てるがルールです。
トイレットペーパーや日用品などの買いだめもしません。場所の節約という意味もありますが、買いだめすると無駄に使って意外とお金もかかる。なので「無くなったら補充」が基本です。
あと休日はなるべく外に出ること(笑)。仕事のある平日の快適性を求めた部屋なので、週末は友達や彼と外で過ごしたり、埼玉の実家に帰って狭い部屋にこもらないようにしています。
ロフトのメリットを最大限に活かす暮らし
-1階部分はコンパクトな印象ですが、ロフトは広々としていますね。
そうなんです。ちょっとした秘密基地のようで楽しくて……このアパートに男性が多いのは、広いロフトが男心をくすぐるのかもしれませんね。部屋の狭さが気にならないのは、おそらく天井が高いからだと思います。大型の突っ張り棒などで収納を作ったり、この空間をもっと上手に活かせる方法を考えたいと思っています。
ロフトはセミダブルのベッドを置いても余裕がある広さなので、DIYで棚を作って自分で描いた絵やポストカードを飾るスペースにしました。もう少し奥行きのある棚にして、本棚にすればよかったかなと思っていますが、自分で考えて作ったオリジナルのスペースでとても満足しています。今は寝る前にロフトで本を読んだりしながらくつろいでいる時が、一番リラックスできる時間です。
-ロフトの最大のメリットはなんでしょうか?
生活圏がはっきり分けられることですね。生活のすべてが一部屋にまとまっていると、例えば食事をしてすぐにゴロンと横になってしまったり、楽だけどだらしがない生活になってしまいそうな気がします。
ここは幸か不幸か部屋が狭すぎて布団も敷けないので、1階は食事や仕事をするだけの場所。ロフトは完全に就寝専用のスペースで、階段を登らないと寝られません。1階と2階、別用途で階層を分けて使うことで、生活のメリハリがつけられるのが最大のメリットだと思います。
フランス留学で鍛えた生活の知恵、「シャワーだけでもOK」な生活
-お風呂はなしでシャワーだけの生活に抵抗はありませんか?
実は私、大学在学中に単身フランスに留学していたんです。その時知り合った人たちとアパルトマンをシェアして住んだのが、初めての一人暮らしでした。驚いたのはフランスでは「富裕層の家にしかバスタブはないこと」。学生がシェアをするような部屋には、シャワーの選択肢しかなかったんです。
もともとお風呂は大好きだったので、最初はかなり抵抗がありましたが、慣れたらシャワーで十分だと思うように。お風呂掃除も不要だし、割り切れば便利なシステムでした。今は都心の一人暮らし用の部屋は、シャワーだけという物件が増えているようですね。
-フランスでの留学で学んだことはありますか?
知り合いもおらず、フランス語も堪能とは言えない状態で「えいっ」と渡仏したので、なかなか厳しい生活でした。語学学校の授業も周囲との調和は重んじられず、それよりも「自分」を前面に出し主張することを求められて……。それまで学んできたこととの違いにカルチャーショックもありました。
またルームメイトが実の母親より厳しい人で、共用部分の掃除をみっちりと仕込まれました。「キッチンは一度でもお湯を沸かしたら五徳も外して掃除して」と言われていたので、毎日懸命に掃除していました。今でもその癖が抜けずに、キッチンはピカピカに磨き上げるのが習慣になりました。
都心の女子一人暮らしのやりくり・節約術を教えます!
-社会人2年目で7万円の家賃負担は少なくないと思いますが、やりくりのノウハウを教えてください。
まずは自炊です。平日は可能な限りお弁当を作り、夜も帰宅後に自炊します。一口コンロしかないので、ここでおかずを作り、ご飯は炊飯器で炊きます。お弁当も手作りというより、ご飯と冷凍食品を詰めて、即席の味噌汁をつけるだけの簡単なもの。これだと1回100円程度におさまるので助かります。オフィスの周りはランチでも1000円以上するので、毎日だと月2万円以上は使ってしまう。お弁当を持参するのは、やりくりの上でも大きいです。
また休日も、遠出する日は仕方ありませんが、基本的にご飯を作って外食は控えます。そうするうちに外食が胃に合わなくなってきて……先日は朝にマックに行って、夜はガストに行ったら体がおかしくなりました(笑)。家ごはんだと味付けも脂の加減も自分に合わせられるので、その方が美味しいんですよね。
-自炊以外の節約は具体的にどうしていますか?
毎月お給料日に口座から10万円引き出して財布に入れたら、1ヶ月はその10万円で生活します。カードなどは一切使わず、とにかく10万円内でやりくりする。無駄遣いすると残金が目に見えて減るので節制しますし、そもそもこれしか使えないと思うと、最初から無駄な出費をしない癖がつきます。足りなくなることはほとんどなく、毎月大体余りますね。
私は洋服や雑貨など、買い物が好きなタイプではないので、我慢をして節約しているという感覚はありません。部屋が狭いのでモノを買っても置くところがないし、同時にお金も使わなくて済むので一石二鳥という感じです。
-その残りを貯蓄に回すという感じでしょうか…?
10万円から残ったお金を貯金に回す……と言いたいところですが、翌月にちょっと贅沢な化粧品を買ったりと、頑張った自分にご褒美をあげます。節約ばかりだと寂しいので、時には息抜きや贅沢をするのも「節約生活」を長続きさせるコツです。
お給料から家賃や光熱費、生活費10万円を引くと、わずかですが少し残るので、それを毎月貯金します。これは年に2~3回行く大好きな旅行用に貯めているものです。旅行に行く月はさらに節約にも力が入るので10万円からも捻出し、足りない分を貯金から持ち出します。
これから一人暮らしをはじめる人たちへのメッセージ
-お部屋は1階ですが、防犯上心配はありませんでしたか?
もしベランダがある物件だったら高層階がよかったかもしれませんが、ベランダがなくて洗濯物が室内にしか干せないので、逆に心配がなかったですね。ちなみに洗濯物は少量ずつ洗濯して、洗濯物も干せる布団乾燥機で乾かしています。最初は不便かと思いましたが、高温殺菌できるようで外に干すよりカラッと乾くことが多いので重宝しています。
アパート周辺はファミリー層が多くて、街の雰囲気や治安はよいと思います。女性の一人暮らしは街の安全は最優先。都心は夜遅くでも人が歩いていて常に人目があるので、家賃は高めですが逆に安心だと思います。それでも帰宅時は後ろから人がついて来ないかを何度も確認したり、帰宅してから5分くらい待ってから電気を点けたりなどの防犯上の工夫はしています。本当はカーテンも無機質なデザインにすればよかったのですが、女性っぽいレースになってしまったのが失敗でしたけど。
-一人暮らしで大変なこと、乗り切るためにしていることなどはありますか?
仕事をしながら家事全般をするのは正直大変です……。でも花嫁修行だと思って、ポジティブにとらえて楽しむようにはしています。節約が辛くなったら外食も行きますし、あまり根を詰めないようにしています。
本当はもっと友だちを呼んでワイワイやりたいんですが、寝るところがないので招待できないんです。時々「新宿から帰れなくなった」という友人が泊まりに来るくらいで……遊びに来るという感じではない。将来は大きなキッチンのある部屋に住んで、オーブン料理などにも挑戦して、にぎやかにパーティをするのが夢です。
-最後にこれから実家を出て一人暮らしをしようとしている女子にアドバイスをお願いします!
お金がなくてもどうにかなります!自分で絵を描いてみたり、DIYで工夫をしたり、暮らしに彩りを持たせることは可能です。思い切って一人暮らしをして、自分らしい自由な生活を楽しんでほしいですね。きっと実家のありがたさも実感できると思います。
一人暮らしのスタートは、まずお部屋探しから!
Sakiさんの一人暮らし記事を読んで「私も一人暮らしをしてみたい!」という気持ちになった方は、ぜひ『Woman.CHINTAI』でお部屋を探してみてください!
「部屋探しが初めてで、どんな条件で部屋を探せばいいかわからない……」という場合でも大丈夫。
“洋服が好きなので収納たっぷりの部屋がいい” “心配症なので防犯がしっかりした部屋がいい”など、5つのタイプのなかからあてはまるものを選べば、あなたにピッタリのお部屋をおすすめします!
そのほか、独立洗面台つきやオートロックつきなど女性の一人暮らしならではの細かい条件を入れてお部屋を一括検索することができます。ぜひチェックしてみてくださいね!
写真・文=元井朋子
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