- case
- 2019/10/28
作品とキャラクターを好きな気持ちを大事に。写真に込める推しへの愛
——あんずさんはいつからコスプレ活動を始めたのですか?
本格的に二次元ジャンルが好きになったのは中学生の頃で、初めてコスプレをしたのは高校生のときです。地元で同人誌の即売会に行ったときに、コスプレイヤーの方々がたくさんいたんですよね。同じジャンルのキャラクター同士でコスプレをする「合わせ」をしたりして、そのワイワイしている姿が楽しそうだな……と。それがきっかけで私もコスプレを始めました。
初コスプレは『銀魂』の山崎退。真選組の人たちが好きで、そのなかでも山崎がかわいいなって。それで一度自宅でコスプレをしてみて、その後イベントにも参加しました。ちなみにその時の衣装は母が作ってくれたんですよ。私が夜中にウンウン唸って苦戦していたら、翌朝衣装が完成していたので驚きました。
そうして上京後、本格的にコスプレ活動をするようになりました。
——特に熱い作品や思い入れのある作品は?
やっぱり熱いのは、部屋にも飾っている『Fate』の桜ちゃんですね。数年前に初めてゲームをやって以来、ずっとハマっています。元々はTwitterのフォロワーさんから「多分この子が好きだと思う!」と言われて、やってみたらやっぱり好きだったという。
私は好みが分かりやすいみたいで、好きそうな系統のものをいつもフォロワーさんが勧めてくれるんです。ほんと、人に支えられて生きています。
——あんずさんがコスプレ活動をする上で大切にしていることは?
作品とキャラクターを好きな気持ちを大事にしています。コスプレをしているキャラクターはどのキャラもとても好きな子たちなのですが、どういうところが好きなのか、をコスプレする時にも意識するようにしています。
今はいろんなコスプレイヤーさんがいて、アイドルみたいな子もいれば職業としてコスプレをしている方もいますし、コスプレというくくりではないですが公式の舞台化も多く、そこでキャストさんがキャラクタービジュアルをまとっていたりもしていて……。私はあくまでアマチュアですから、見た目の部分ではそういう方々に敵わないと思うんです。だからその分、キャラクターへの解釈だったり、「この子が好き!」という気持ちを大事にしていけたらなあと思っています。
自分の写真には目一杯「私はこの子のことが大好きなんだ!」という気持ちを込めているつもりです。コスプレはファン活動ですからね。
——特に愛が現れがちなポイントはありますか?
この衣装で言うと……
これは桜ちゃんをベースにしつつ、彼女の中にインド神話の神様が入っている(『Fate/Grand Order』パールヴァティー)という設定のキャラクターなんですね。だから神様の衣装らしく、値段的にも見栄え的にも高い素材を使わなきゃいけないな!と、重厚感や光沢のある布を選びました。制作期間は2週間ちょっとだったと思います。
ネックレスはベリーダンス用の衣装を置くお店で似たものを発見し、それをベースにパーツを付け加えました。
——なるほど。ちなみに衣装制作時、一着当たりの予算は決めていますか?
目安は一応決めているんですけど、大体いつもオーバーしてしまいますね。なるべく安く作れたらいいなと思って布屋さんには行くものの、実際お店で比べてみると、500円/mの布と1,000/mの差がハッキリ分かってしまうんです。そうなると「……やっぱり高いほうにするか〜!」となっちゃいます。
この衣装は材料費で1万円ちょっとかな?
——売り物のような仕上がりなので、もっと材料費がかかっているのかと思いました!
本当ですか?よかった~!
——コスプレには1年間でどのくらいお金を費やしていますか?
多分数十万円だと思いますが……数えるのはちょっと怖いですよね。一番お金がかかるのは、スタジオ代と遠征費かな。でも衣装代もトントンかもしれません。
気づけば毎週土日は何かしらのイベントに参加しているから。本当はもっと感覚を空けたいと思ってるんですけど!
ただコスプレする日は朝が早く、場所も遠いことが多いので、土日どちらか1日は予定を空けるようにしています。土曜に活動して日曜はゆっくり、が理想です。
——衣装はひと月に平均何着作っていますか?
1~2着でしょうか。新しい衣装を準備するときは1ヶ月前から作り始めたり、でも推しの新衣装が出ると途端にIQが下がってしまって、突発的に3日で作る……なんてこともあります。
コスプレを始めた頃は、洋裁の本を読んだり、最近だとコスプレ衣装制作用の本も出ているのでそういうのを買ったりして、型紙どおりに作るだけの簡単な衣装から独学で始めていきました。例えば上下ユニフォームのものとか。それでも最初は全然うまく作れなくて、着ているうちに破けてしまったり、パーツが取れちゃったりしたこともあります。
そうして試行錯誤しながら、まだまだではありますが、今ではなんとか壊れない衣装が作れるまでになりました。
コスプレ初心者さん必見!衣装作りのコツや、こだわりのメイクアイテムは?
——おすすめのコスプレ関連グッズを教えてください!
クオリティが大きく変わったという意味での買い物は、画像編集ソフトの「Photoshop」。そのほかだと、ウィッグはコスプレウィッグ・総合専門店「アシスト」さんのものが使い慣れていてよく使用します。カラコンも同じくアシストさんか、「チェルシー」さんのもの、そのどちらかを使うことが多いです。素材を買うのに行きつけのお店は、日暮里の大きい問屋さんや「オカダヤ」さんです。
——自宅でコスプレ撮影をする「宅コス」もされますか?また宅コスの時にあると便利なものは?
宅コスはあまりしませんが、衣装が完成したときに「ちょっと着てみた」とか、「メイクの練習してみた」と簡単に写真を撮ってTwitterに上げる程度だったらします。セッティングまでガッツリして……という感じではないので、自撮り棒と姿見さえあれば個人的にはOKです。
私の部屋は部屋中グッズに囲まれていますが、写真には気にせず入れちゃいますね。桜ちゃんグッズがあったほうが、かえって見た方は喜んでくださったりしますし。「私よりもむしろ後ろの推しを見ろ!」と思っています。
——コスメや美容の面でこだわっていることはありますか?
コスプレ用のコスメは特別変わったものは持っていなくて、アイシャドーなんかは普段使いもしています。
ただファンデーションは分けていますね。コスプレ中は何時間か続けて撮影するので、選ぶ基準はやはり崩れにくいものや崩れても汚くならなそうな、モチがいいもの。これだと日常生活を送る上では肌への負担が強いため、肌を休めるという意味でも使い分けるようにしています。
あとは美容に関係あるかは分かりませんが、シャンプーやスキンケア用品をはじめ、身の回りのものは推しにちなんで、ほとんど桜の香りで揃えています。
——たしかにお部屋に入った時からずっといい香りがしています!
春に桜アイテムを買い溜めしておくんです。美容効果というよりも、推し関連グッズでテンションを上げている感じですね。桜だとパッケージもかわいいし!
——あんずさんが今後挑戦してみたい作品やキャラクターは?
『Fate』以外だと最近は『鬼滅の刃』にハマっていて、甘露寺蜜璃ちゃんに今度挑戦する予定です。蜜璃ちゃんは刀が特殊な形なので、どうやって作ろうか今日も1日中考えていました。2トーンの髪色は、ウィッグを染めて作ろうかなと。ウィッグメーカーさんからウィッグ用の染料が出ていて、これがけっこう染まるらしいんですよね。
お友達が合わせで伊黒(小芭内)さんをやってくれる予定で、『鬼滅』の推しカップリングのコスプレができるので楽しみです。私の蜜璃ちゃんがうまくいくといいんですけど……頑張ります!
——最後にコスプレをしている方や、これからコスプレを始めようと思っている方へ向けて、お部屋作りのアドバイスをお願いします!
コスプレはどうしても物が増えていく趣味なので、できるだけ収納スペースを確保しつつ、自分の生活との折り合いをつけることが大事かなと思います。
あとは衣装を自作するなら、なるべくお部屋の中央に広いスペースを作ること。作業中、布を広げたり型紙を写したりすることが多いので、それができるだけのスペースがあると便利かなと。私もそこは意識して家具を配置しています。お部屋によっては細長い間取りもあると思うのですが、参考になったら嬉しいです。
文=鈴木 杏
写真=MONA
部屋探しはWoman.CHINTAIで!
Woman.CHINTAIは、CHINTAIが運営している女性向け賃貸物件検索サイトです。「女性専用物件」「セキュリティ物件」など、女性がお部屋探しでこだわりたい条件で検索できちゃいます。お部屋探しで悩んだときは、LINEアプリを使って「CHINTAIエージェント for Woman」に相談することも可能!担当してくれるのは女性のスタッフなので安心して相談できますよ♪
Ranking
case Ranking