クラフトビール初心者必読! プロ直伝・お気に入りのビールの選び方+おすすめビール4選 | 女性の一人暮らし・賃貸物件なら【Woman.CHINTAI】    
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【入門】プロに聞く! クラフトビールの選び方&初心者おすすめのビール4選

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「びあマBAR」でオーダーしたドラフトビール3種

この頃、大人気の「クラフトビール」。専門店も増えていますよね。

「飲んでみたいけど種類が多すぎて、どれを選んでいいか分からない」……今回は、そんな方のための記事。わからなければプロに聞こう! ということで、クラフトビール専門店「びあマ北千住」ボトルショップ店長の石田さんに、クラフトビールの種類や味の特徴、おすすめの銘柄について伺いました。

初心者大歓迎! 1,200種のクラフトビールが揃う「びあマ北千住」

「びあマ北千住」の外観
びあマ北千住

世界約40カ国、約1,200種のクラフトビールが揃う「びあマ北千住」は、もともと業務用の酒屋さんからはじまったお店。兄弟店に、肉バル併設の「びあマ神田」や、工場地帯の倉庫を改造した「びあマBASE」もあります。

「びあマ北千住」の詳しい記事を読む

肩の力を抜いて、気楽に一杯 ― クラフトビール専門店&バー「びあマ北千住」

「びあマボトルショップ」の店長

石田さん:「びあマは初心者の方も大歓迎。クラフトビールの知識がゼロでも、必ず楽しんでいただけます。興味のある方は、気になる『スタイル』を見つけてからご来店いただくといいかもしれませんね」

「スタイル(ビアスタイル)」とは、ビールの種類のこと。

石田さん:「どんな銘柄も、何かしらのスタイルに分類されています。主なスタイルを把握しておけば、知らない銘柄に出会ったときも、味の雰囲気を想像するヒントになるんです」

そもそも「クラフトビール」の定義って? 「地ビール」とはどう違うの?

そもそもクラフトビールって、日本でよく飲まれている一般的なビールと何が違うんでしょうか?

一般的なビールとクラフトビールの違いの図

石田さん:「クラフトビールと、一般に流通している大手メーカーのビールとの大きな違いは生産規模。小規模な醸造所による、多様で個性的なビールを総称して『クラフトビール』と呼びます。伝統的な製法を守りながら、手工業的に造られていることも大きな特徴です」

バドワイザーのイメージが強いアメリカは、かつてクラフトビール大国だったのだそう。

石田さん:「バドワイザーの急速な成長などもあり、アメリカでは大手醸造所によるビールが普及し、多くの人に安定的にビールが届けられるようになりました。一方、小さな醸造所のつくるクラフトビール市場が元気をなくしてしまった時期もありましたが、近年のブームで復活。現在では、アメリカで流通しているビールのうち、22%がクラフトビールです。そして、日本におけるクラフトビールの流通量は全体の1.2%。これからまだまだ成長すると思いますよ!」

「びあマBAR」でドラフトのクラフトビールを注ぐところ

そういえば、少し前まで「地ビール」も流行っていましたよね。クラフトビールと地ビールはどう違うんですか?

石田さん:「ほぼ同じものです。ただ、『地ビール』はご当地のお土産物としての意味合いが強く、中には、あまり品質が良くないものもありました。その結果、一部のビール好きの中で、地ビールの良くないイメージが定着してしまったんです。それを払拭しようと、今では『クラフトビール』という呼び方をされることが多くなりました」

ここ数年で「クラフトビール」という言葉を耳にする機会が増えた背景には、そんな事情もあったんですね。

発酵方法で変わる味わい。覚えておきたいビールの「スタイル」

さて、いよいよビールの「スタイル」についてレクチャーを受けます。クラフトビールを含むすべてのビールは、発酵方法によって大きく3種類に分けられるのだそう。

ビールの発酵方法の基本3分類の図

①ラガー(下面発酵)ビール
10℃前後の低温で、7〜10日間かけて発酵されるビール。下面発酵は、19世紀以降に主流になった新しい発酵方法

②エール(上面発酵)ビール
15~25℃の高温で、3〜4日間かけて発酵されるビール。上面発酵は、古代メソポタミアで生まれた歴史ある発酵方法

③自然発酵ビール
自然界に生息する天然酵母で発酵されるビール。現在では、この方法で造られるビールは極めて少ない

石田さん:「すっきりした喉越しの『ラガー』と、濃厚な味わいの『エール』。このふたつを意識するだけで、飲みたいビールが選びやすくなると思います」

ラガーとエール、それぞれの分類の中でスタイルはさらに細分化されており、その数は、全世界に150種類以上もあるのだとか。思わず怯んでしまう種類の多さです……。

発酵方法からみるクラフトビールの分類の図

石田さん:「もちろん、すべてを覚える必要はありませんよ(笑)。まずは、ラガーの代表的なスタイルをいくつか紹介しますね」

世界中で親しまれるラガーの代表格「ピルスナー」

チェコ生まれの「ピルスナー」の特徴は、ホップの苦味とすっきりした味わい。色は、淡く透き通った黄金色。実は、日本の大手ビールのほとんどが、この「ピルスナー」です。世界でもっとも普及している、ラガーの代表格。

「ピルスナーウルケル」のボトルとジョッキ
ピルスナーの人気銘柄「ピルスナーウルケル(チェコ)」 
画像提供:Pilsner Urquell

暑い季節にぴったり! キレと喉越しの「アメリカンラガー」

さっぱりした味わいが特徴の「アメリカンラガー」は、麦芽の風味やホップの苦味は控えめ。炭酸が強く、爽快な喉越しは夏にごくごく飲むのにぴったりです。副原料であるトウモロコシの甘みをほのかに感じられる銘柄も。

「バドワイザー」の瓶と缶
アメリカンラガーの人気銘柄「バドワイザー(アメリカ)」 画像提供:Budweiser

これぞ黒ビール! ラガーのクリアな味わいを楽しめる「シュバルツ」

ドイツ語で「黒」という意味を持つ「シュバルツ」は、焙煎した麦芽の香ばしさを感じられる黒ビールです。重厚なルックスながら、意外と苦味はそこまで強くありません。ラガーらしい、シャープでクリアな味わいです。

「ケストリッツァー」のボトル
シュバルツの人気銘柄「ケストリッツァー(ドイツ)」
画像提供:Köstritzer Schwarzbierbrauerei (DAIEI SANGYO KAISHA, LTD.)

石田さん:「ラガーの中でも『ドッペルボック』のように濃厚なビールもあります。日本人にとって親しみやすい『ピルスナー』から、クラフトビールに入門するのもいいですね。一般的なビールとはひと味違う、新鮮なビール体験がしたければ、エールの代表的なスタイルも要チェック!」

酵母由来のフルーティーな香りを楽しめる「ペールエール」

イギリス生まれの「ペールエール」は、美しい琥珀色。りんごや洋梨、柑橘類にも似た甘い香りと、ホップの苦味がマッチした味わいです。あまり冷やしすぎず、豊かな香りを楽しみながら、ちびちびと飲むのがおすすめ。

「よなよなエール(日本)」のボトルとグラス
ペールエールの人気銘柄「よなよなエール(日本)」
画像提供:YONA YONA ALE

ホップの強い香りと苦味が通好み!アルコール度数高めの「IPA」

「インディア・ペールエール」の略称が「IPA」。かつて、イギリスの植民地だったインドにペールエールを運ぶため、防腐作用のあるホップを大量に投入したことで生まれたと言われています。ホップの香りと苦味が力強く際立つ、インパクトのあるビールです。

「パンクIPA(イギリス)」のボトルとグラス
IPAの人気銘柄「パンクIPA(イギリス)」
画像提供:㈱ウィスク・イー

濃密な舌触りと甘い香り。ビールのイメージを覆す「ヴァイツェン」

ドイツ生まれの白ビール「ヴァイツェン」。酵母由来のバナナやクローブのような香りが特徴です。小麦麦芽を使用しており、泡がクリーミー。小麦は大麦に比べタンパク質が豊富で、ろ過もしないため白濁しています。「ビールの苦味が苦手」という方にこそ飲んでみてほしいビール。

「ヴァイエンステファン ヘフヴァイス(ドイツ)」
ヴァイツェンの人気銘柄「ヴァイエンステファン ヘフヴァイス(ドイツ)」
画像提供:Weihenstephaner Hefe Weiss (NIPPON BEER CO., LTD.)

スパイスの香りと小麦の甘み。飲み心地爽やかな「ホワイトエール」

ベルギーの白ビール「ホワイトエール」の最大の特徴は、煮沸時にコリアンダー、オレンジピールで風味付けしていること。麦芽化していない小麦を使用し、ヴァイツェンと同様に白濁しています。小麦の甘みとほのかな酸味にスパイシーな香りがマッチ。個性的でありつつ、苦味の少ない爽やかな飲み心地です。

「ヒューガルデン ホワイト」のボトルとグラス
ホワイトエールの人気銘柄「ヒューガルデン ホワイト(ベルギー)」
画像提供:Hoegaarden

石田さん:「その他のエールのスタイルでは、ベルギー農家が、労働中に自分たちで飲むために造っていた『セゾン』や、ココアのような味わいの『ポーター』、コーヒーのような味わいの『スタウト』なども人気です」

おいしさがより広がるビールのグラス選び

より深くクラフトビールを楽しむには、それぞれのビールに合ったグラス選びも重要なのだそう。

石田さん:「自宅でクラフトビールを楽しむ場合、ひとまずは、すっきり爽やかなラガーには縦長グラス、香り高く濃厚なエールにはチューリップ型グラス、と覚えておけばOK。グラスにも色々な種類があって、凝りはじめると面白い世界ですよ」

クラフトビールのプロ・石田さん厳選! 初心者におすすめの「エール」銘柄4選

基本を抑えたら、いよいよ実飲! 石田さんに、クラフトビール初心者におすすめのエールの銘柄を4種、セレクトしていただきました。

①テイクイットヘイジー ビーチエディション

「テイクイットヘイジー ビーチエディション」のボトルとグラス
原産国:アメリカ
スタイル:IPA(ニューイングランドIPA)

アメリカの醸造所「Evolution Craft Brewing」と、びあマのコラボビール。「Take it easy(気楽にいこうぜ)」をもじって名付けたのだそう。ガイコツのイラストが可愛いラベルは、びあマのロック好きなスタッフさんによるもの。ひと口飲んでみると、ジューシーな桃の香りが鼻に抜けました。ジュースのような甘みと苦味のバランスが絶妙。

②聲和 KAGUA ブラン

「聲和 KAGUA ブラン」のボトルとグラス
原産国:ベルギー
スタイル:ホワイトエール

ベルギーの醸造所に日本人が醸造を依頼し、誕生した「和の馨るエール」。一般的なホワイトエールの風味付けにはオレンジやグレープフルーツが使用されるそうですが、「KAGUWA」で使用しているのは高知県産の柚子。ほんのり香る山椒もポイント。苦味はほとんどなく、フルーティーで爽やかな味わいでした。

③セゾン デュポン

「セゾン デュポン」のボトルとグラス
原産国:ベルギー
スタイル:セゾン

ベルギーの「デュポン醸造所」のメイン銘柄。すっきりとしていて飲みやすく、もともと「セゾン」は、農民が労働中に飲むものだったと聞いて納得。ハードな香りとほどよい苦味に、伝統的な製法へのこだわりを感じました。瓶はワインのような形で、栓はコルク。欧米ではワインへの憧れが強く、ワインボトルの容量と同じ750mlの瓶に入ったビールも多いのだそう。

④チョコレート ヘーゼルナッツ ポーター

「チョコレート ヘーゼルナッツ ポーター」の缶とグラス
原産国:アメリカ
スタイル:ポーター

砕いたカカオの実とヘーゼルナッツエキスでコクを加えた黒ビール。石田さんいわく「チョコレートウエハースのような味」。グラスに顔を近付けると、チョコレートの甘い香りがふんわり漂いました。デザートみたいなビールなのかな、と思いながら飲んでみると、ナッツをローストした苦みもしっかり。意外とドライな、アメリカらしさを感じる飲み心地でした。

紹介したビールはすべて「びあマ北千住」のボトルショップで購入できます。気になった銘柄があったら、ぜひ飲んでみてくださいね!

「スタイル」は、自分好みの銘柄を見つけるのを助けてくれるガイド役

想像していた以上に奥深かったクラフトビールの世界。「すっきり」「濃厚」「フルーティー」「スパイシー」といったキーワードから、気になる「スタイル」を見つけて、自分好みの銘柄を開拓していく楽しみ方もありそう。

石田さん:「がんばって勉強する必要はまったくないんですよ。その時々で『おいしい!』と思えるビールを気軽に楽しんでいれば、自然と好みの銘柄は見つかると思います。『スタイル』は、ビール選びをちょっと助けてくれる『ガイド役』くらいに捉えるといいかも(笑)」

心強い「ガイド役」と一緒に、いざ、広大なクラフトビールの世界へ!

びあマ北千住

東京都足立区千住2-62 吉岡ビル
TEL:03-3882-2508
営業時間:
[月-土]14:00-24:00
[日・祝]14:00-22:00
定休日:なし
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取材:太田 みき
編集:菊地 飛鳥
企画構成:haletto編集部

※この記事は、2019年11月までおでかけメディア「haletto(ハレット)」で掲載されていた内容を、公式に転載したものです。

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