- odekake
- 2019/09/04
世界三大炊き込みご飯ともいわれる、スパイスたっぷりの炊き込みご飯「ビリヤニ」をご存知ですか?
今回は、南インドをはじめとしたスパイス料理が楽しめる西荻窪の「大岩食堂」に訪問。人気の週末限定ビリヤニを堪能してきました。
目次
スパイスたっぷりの炊き込みご飯「ビリヤニ 」
ここ数年のカレーのブームとともに、注目を浴びているのが「ビリヤニ」。「ビリヤニ」はスペインの「パエリア」、日本の「松茸ご飯」と並ぶ、世界三大炊き込みご飯のひとつともいわれ、おもにインドやその周辺の国の米といっしょに肉やスパイスを炊き込んだ料理です。
カラフルな見た目や食欲をそそるスパイスの香り。横に添えられたおかずを混ぜれば変化する味わい!
国の文化、炊き方、具材などがつくるおいしさに魅了される人が増えているんです。
スパイス料理を提供する西荻窪の「大岩食堂」でも、週末限定のビリヤニは売り切れるほど大人気なのだとか。
西荻窪駅からすぐ。ガード下の南インド料理店「大岩食堂」
西荻窪駅から徒歩約2分。飲食店や衣料店、食料品店が軒を連ね、レトロな風情が漂うガード下の「西荻マイロード商店街」内に「大岩食堂」はあります。
店名に「食堂」とありますが、外観も店内もまるでカフェのようにおしゃれ。店内はカウンターやテーブルに木を基調としたぬくもりあふれる空間です。席に着くと、ほっとひと息。ひとりでも入りやすい雰囲気づくりを大切にされていて、休日だけでなく仕事帰りにもふらっと立ち寄りたくなってしまいそうです。
食べ歩きから世界のカレーを知る。「大岩食堂」店主が歩んだ道
迎えてくれたのは、「大岩食堂」店主の大岩俊介さん。カレーの魅力を教えてくれた友人がきっかけで、さまざまなお店で食べ歩きを始め、カレーの世界に魅了されていったのだそう。
大岩さん:「お店によって味がまったく違ったので、面白かったですね。とくにスリランカカレーが好きで、おいしさのひみつを知りたいと思いスリランカまで勉強しに行きました」
大岩さんは帰国後、八重洲の南インドカレー専門店「エリックサウス」で出会ったカレーに衝撃を受け、働き始めることを決めました。
世界各国で食べられているカレーは地域や宗教によってさまざま。同じ「カレー」と名がついていても、大岩さんが最初に魅了された「スリランカカレー」と「南インドカレー」はスパイスの構成やつくり方などが異なるそう。
さらに詳しく聞くと、北海道と沖縄の料理が異なるように、インドカレーにも北と南でも大きく違いがあるのだとか。
南インドカレー、スリランカカレーをベースに、食べ歩きで研究した要素もプラス。こうして、大岩さんだけのスパイス料理がつくり上げられていきました。
まるで「食堂」。日々変わる多彩なスパイス料理を提供する「大岩食堂」
かねてから自分が大好きなスリランカカレーや南インドカレーを提供できるお店がつくりたいと思っていた大岩さん。「エリックサウス」で店長まで勤め上げ、ついに2014年、「大岩食堂」をオープンさせます。
食堂のように毎日違うスパイス料理が楽しめる「大岩食堂」では、「ミールスのみならず、ビリヤニやカレーなどいろいろなものがワンプレートで食べられること」を意識しています。
大岩さん:「1人でご飯を食べに行くと、1種類だけでお腹がいっぱいになってしまうのがもったいないと思っていて。組み合わせも日々自分で変えられる『食堂』のようなお店ができたら楽しいのではないかと常々感じていたんです」
週末だけ食べられる! 限定の「ビリヤニ」と「限定ビリヤニ&ミールスセット」
メニューはランチ、ディナーとも、看板メニューの「ミールス」がメイン。夜はスパイスのきいた小皿料理も提供し、ちょっと一杯も楽しめます。加えて、金土日の週末のみ、特別に登場するのが「ビリヤニ」です。
南インドの定食「ミールス」は、ワンプレートになったおかずやカレーを混ぜて食べる料理。「大岩食堂」では、カレーやおかずを1〜4品選べ、バスマティライス(インドの最高級香り米)、ラッサム(スープ)、パパド(豆粉せんべい)、サンバル(インドの味噌汁的なカレー)がセットになっています。
限定の「ビリヤニ」はマニアも食べにくる人気メニュー。金曜に旬の魚や野菜を使用した「季節のビリヤニ」、土・日曜に「チキンのビリヤニ」が食べられます。
週末に訪れて、どちらも食べたい!と迷ってしまったら、『限定ビリヤニ&ミールスセット』(1800円〜)がおすすめです。
大岩さん:「ビリヤニにカレーをつけて食べることが多いのですが、白米にも合わせたい。ミールスも食べたいけれど、ビリヤニだけでお腹いっぱいになってしまう……1人でご飯を食べに行ったときに『こうだったらいいのに!』と思っていたアイデアをメニュー化しました。僕みたいに、欲ばりなお客さまからも好評です」
自分だけの味を楽しめる「チキンビリヤニ 」
この日いただいたのは、スパイスの味がしっかり染み込んだ「チキンビリヤニ」(1400円〜)。ふんだんにナッツを使用し、小気味よい食感も楽しめる一品です。
セットの 「本日の選べるカレーまたは、おかず」1品 や「ヨーグルトライタ」をお好みで混ぜていただきます。今回セットに選んだのは、南インドのスープ「ラッサム」。酸味が効いた「ラッサム」をかけるとビリヤニのスパイシーな風味が際立ち、野菜、果物、豆を混ぜ込んだインドのサラダ「ヨーグルトライタ」をかけると味がまろやかに変化します。口の中でほろほろととろけるチキンとの相性も抜群!
「大岩食堂」こだわりのビリヤニ、つくり方のひみつ
「大岩食堂」のビリヤニは、現地のつくり方にならった3種類の炊き方を具材によって使い分けているそう。
土日に炊いている人気の「チキンのビリヤニ」は、生肉をスパイスやヨーグルトでマリネし、鍋の下に引いて半炊きにした米をのせる”カッチ式”。ビリヤニで有名な都市ハイデラバードのつくり方です。
大岩さん:「チャーハンのようにつくるお店もありますが、『大岩食堂』では鍋で炊き込んでいます」
炊き方や、具材次第で味わいは無限大。過去には「長崎産真アジ」や「黒鯛」のビリヤニなどもあったのだそう。多彩なバリエーションに何回でも訪れたくなってしまいそうです。
濃厚なアイスと塩漬けが絶妙な「大人のバニラアイス」
デザートには「大人のバニラアイス」(380円)を! ブラックペッパーの塩漬けが、バニラアイスの濃厚な甘みを際立たせます。コク深い味わいがたまりません。今まで出会ったことのない、新感覚フレーバーです。
スパイスの効いた、ちょっぴり大人なレモンサワー
そんなビリヤニの味を引き立ててくれるのが、「大岩食堂のスパイシーレモンサワー」(600円)。レモンは国産のものを使用するのがこだわりなのだとか。
口にした瞬間、コリアンダー、クローブ、カルダモンの3種類のスパイスの香りがふわりと広がります。スパイシーな唐辛子もちょっぴり大人なアクセントに。ドライジンをベースにしているので、苦味が少なく、お酒が苦手な人でも飲みやすい味わいです。毎日飲みに行きたくなってしまうほど、癖になるお味。
大岩さん:「レモンサワーは自分の中で今いちしっくり来る味わいのものがなくて。常連さんにスパイスを入れてつくったものを提供してみたら、思った以上に評判が良く、定番メニュー化しました。漬け込む期間や季節によってレモンの味わいが異なるので、それも楽しみにつくっています」
夜なら「大岩食堂のスパイシーレモンサワー」と本日のおつまみセットやスパイスを使った小皿料理をいっしょに味わうのもおすすめ。
「大岩食堂」公式Instagramより
半熟卵やレバー、魚などをスパイス・オイル・ビネガーで漬け込んだインドのお漬物『アチャール』も人気メニューのひとつ。さまざまなお酒とのペアリングも。
ワンプレートで私だけのおいしさを研究できる「大岩食堂」
日替わり食堂のように楽しめる「大岩食堂」は訪れるたびに「今日は何を食べよう」とワクワクできる場所。ミールスで好きなものを少しずつ食べたり、ビリヤニを思う存分堪能したり。最後には深みにはまって、お気に入りメニューの自分だけの食べ方を研究してみたくなります。
今日食べたビリヤニの最後のひとくちは、ヨーグルトライタやラッサムなどプレートのすべてが混ざりあって、スパイスのおまつりみたいな味がしました。次は、よくばりな「限定ビリヤニ&ミールスセット」を食べて、さらに研究を重ねてみようか。
今週末も、”わたしだけ”が味わえる「大岩食堂」へ遊びに行こうかな。
大岩食堂(オオイワショクドウ)
東京都杉並区西荻南3-24-1 西荻窪マイロード内
TEL:03-6913-6641
営業時間:
ランチタイム 11:00-15:00
ディナータイム 18:00-23:00
定休日:月(ディナー)・木
Instagram / Twitter
取材・執筆:ふつかよいのタカハシ
編集:ふくい
※この記事は、2019年11月までおでかけメディア「haletto(ハレット)」で掲載されていた内容を、公式に転載したものです。
※金額など掲載されている情報は記事公開時点のものです。変更されている場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
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