- odekake
- 2019/08/16
地下鉄銀座駅から地上に出てすぐ。まわりを見わたすと、銀座和光やソニーパークなど、銀座のランドマークとも言える存在が目に入ります。そんな一等地にお店を構えるのが、長きにわたって銀座で愛されてきた老舗フルーツ専門店「銀座千疋屋 銀座本店(ギンザセンビキヤ ギンザホンテン)」です。
目次
- 1 気軽にフルーツを楽しめる、居心地のいい「銀座千疋屋 銀座本店 フルーツパーラー」
- 2 ギフトにもおすすめ。5種のフルーツがつまった「銀座千疋屋」のフルーツサンド
- 3 本来の甘さを生かした絶妙なバランスのフルーツサンド
- 4 その日一番おいしいフルーツをサンドイッチに
- 5 ターコイズグリーンにバラが映える。一目で「銀座千疋屋」だとわかるテイクアウト用パッケージ
- 6 「銀座千疋屋 銀座本店 フルーツパーラー」の人気メニュー、「銀座パフェ」「フルーツポンチ」
- 7 「シェアして食べる」「外国人観光客」お店の利用シーンも変化
- 8 「銀座千疋屋」の使命は、フルーツ本来の味わいを感じていただくこと
- 9 歴史ある銀座の街で、昔ながらのフルーツサンドを楽しんで
気軽にフルーツを楽しめる、居心地のいい「銀座千疋屋 銀座本店 フルーツパーラー」
「銀座千疋屋 銀座本店」2階のフルーツパーラーは、白とベージュを基調とした落ち着いた雰囲気。高級感と、ゆっくりフルーツを楽しめるような心地よさがあります。今回お話を伺ったのは、「銀座千疋屋」広報室の柴田幸子さん。お店の雰囲気づくりにおいては「居心地の良さ」を心がけているそうです。
柴田さん:「お客さまにはできるだけ肩肘を張らずに、気軽にスイーツを楽しんでもらえるような店内づくりをしています」
ギフトにもおすすめ。5種のフルーツがつまった「銀座千疋屋」のフルーツサンド
「銀座千疋屋」は明治27年(1894年)に「千疋屋総本店」からのれん分けを許され創業しました。「千疋屋総本店」、「京橋千疋屋」、そして「銀座千疋屋」それぞれにフルーツサンドがありますが、使用するフルーツや見た目は異なります。
「銀座千疋屋」のフルーツサンドは、苺・マスクメロン・りんご・黄桃・栗の甘露煮と5種がサンドされ、甘みがあるフルーツを使っているのが特徴。またパンもふんわりとした食感で、まるでケーキのような一品です。
テイクアウトする場合は、1Fフルーツショップで販売しています。生ものですので、購入したその日のうちにいただきましょう。
本来の甘さを生かした絶妙なバランスのフルーツサンド
フルーツサンドを口にしてみると、最初におどろいたのはりんごのシャキシャキとした食感。生クリームがあっさりとしていて甘さも控えめなので、いちご、メロン、桃の本来の甘みを存分に味わうことができます。柴田さんいわく、栗は隠し味程度に細かくきざんで入れているのだとか。
楽しそうにフルーツサンドの魅力を語ってくれる柴田さんですが、実は甘いものがあまり得意ではないそう。でも、「銀座千疋屋」のフルーツサンドは生クリームの甘さを控えているため、さっぱり食べられると言います。フルーツサンドといえば女性が好むイメージでしたが、こちらのフルーツサンドは男性のファンも多いそうです。
柴田さん:「私たちのフルーツサンドの強みは、専門店だからこそつくれる、フルーツの甘さを引き出したフルーツサンド。クリームとフルーツの絶妙な塩梅が、愛される要因なのかもしれませんね」
5種のフルーツがサンドされた「銀座千疋屋」のフルーツサンドは、味のおいしさはもちろん、断面の美しさも特徴的です。
柴田さん:「彩りや食感を加味して、見た目にもこだわっています。赤いいちごをポイントに、メロンの緑、黄桃の黄色と色彩豊かなフルーツが白いパンに映えますよね」
その日一番おいしいフルーツをサンドイッチに
専属の目利きが毎朝市場から選りすぐりのフルーツを仕入れているので、その日に一番おいしいフルーツを食べられるのが強みなのだとか。
柴田さん:「自社に目利きの人を持ちフルーツを仕入れているお店は、少ないと思います。自分たちでいいものを仕入れて提供することが、お客様の満足度にもつながっている気がしますね」
長い歴史を持つ「銀座千疋屋」では、いつごろフルーツサンドが誕生したかどうかは定かではないそう。
柴田さん:「フルーツを使ったケーキが最初に提供され、その後もう少しカジュアルに手軽に食べれるものを提供しようと考えたとき、手を汚さずに食べられるフルーツサンドが考案されたのかもしれません」
ターコイズグリーンにバラが映える。一目で「銀座千疋屋」だとわかるテイクアウト用パッケージ
「銀座千疋屋」のフルーツサンドのもう一つの特徴が、テイクアウト用のかわいらしいパッケージデザイン。印象的なターコイズグリーンに高級感のあるバラがあしらわれ、ギフトにもぴったりの装いです。
画像提供:銀座千疋屋
当時は、銀座界隈の劇場などへのお土産として購入されることが多く、楽屋口で渡した時に一目で「銀座千疋屋」のものだとわかるものを目指していたのではないか、とのことでした。
昔からデザインにはこだわっていたようで、パッケージだけでなく店内のメニューも頻繁に違うパターンを作成していたのだとか。
「銀座千疋屋 銀座本店 フルーツパーラー」の人気メニュー、「銀座パフェ」「フルーツポンチ」
銀座パフェは、「銀座千疋屋」の看板商品とも言えるぜいたくで美しいパフェ。7種類もの季節のフルーツとアイスクリームや生クリーム、自家製シャーベットのバランスが絶妙で、見ておいしく、食べておいしい心がおどる一品です。
1923年から変わらない昔ながらのフルーツポンチは、「銀座千疋屋」が発祥とも言われているもの。2017年には白ワイン入りのシロップを使用した新しいフルーツポンチも追加されましたが、古くからの味を楽しみに来られる方も多いのだとか。
「シェアして食べる」「外国人観光客」お店の利用シーンも変化
「銀座千疋屋 銀座本店 フルーツパーラー」 にいらっしゃるお客さまは、子どもから昔から通うファンまで幅広く、世代を超えて愛されています。
でも最近では、お店を利用する様子が少し変わってきたのだとか。昔はひとりでひとつのメニューを食べる方が多かったそうですが、近頃はふたりでひとつのメニューをシェアしている光景を見かけることもあると言います。
また、外国人の利用客も増えてきました。日本でつくられたフルーツの価値が海外で評価されていて、アジア圏で「銀座千疋屋」のブランドが浸透してきているそうです。
柴田さん:「一度フランスのテレビ局が取材に来たときは、いちごの大きさと甘さに驚かれていました。私たちのフルーツを評価してくださるのは、うれしいですよね」
「銀座千疋屋」の使命は、フルーツ本来の味わいを感じていただくこと
昔はあたりまえのように食卓にフルーツがありましたが、最近ではその姿をあまり見なくなっているように感じます。
柴田さん:「旬のものをいち早く提供して、フルーツ本来の味わいを感じていただくことが私たちの使命。最近は甘いものの選択肢が多すぎて、若い人たちがフルーツを食べなくなってきているのかもしれません。本物のフルーツを味わっていただいて、こんなにおいしいものだって知ってほしいですね」
「銀座千疋屋」のフルーツを一度食べたら、その本来のおいしさに気づけるはず。そんな気づきを与えてくれるお店は、今の時代ではかなり貴重な存在だと言えそうです。
歴史ある銀座の街で、昔ながらのフルーツサンドを楽しんで
創業時からフルーツのおいしさを探求し、長年その味を守ってきた「銀座千疋屋」。手軽に食べられるフルーツサンドは、フルーツ本来のおいしさをあらためて教えてくれます。
自分へのごほうびとしてはもちろん、ギフトにもぴったり。ケーキは移動の時に崩れる心配もありますが、フルーツサンドなら、そのまま手を汚さず、切り分けずに食べられるので、お土産としても最適なスイーツです。
銀座千疋屋 銀座本店
東京都中央区銀座5-5-1
TEL:03-3572-0101
営業時間:
[フルーツショップ]
(1階)<月-土> 10:00-20:00 <日祝> 11:00-18:00
[フルーツパーラー]
(2階)<月-土> 11:00-20:00 <日祝> 11:00-19:00
(地下1階)<平日> 11:00-17:30 <土日祝> 11:00-18:00
定休日:年末年始
https://ginza-sembikiya.jp/
取材・執筆:阿部サキソフォン
編集:夏梅 有希
※この記事は、2019年11月までおでかけメディア「haletto(ハレット)」で掲載されていた内容を、公式に転載したものです。
※金額など掲載されている情報は記事公開時点のものです。変更されている場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
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