鎌倉市場「レンバイ」内の個性派パン屋さん「パラダイス アレイ ブレッドカンパニー」 ) | 女性の一人暮らし・賃貸物件なら【Woman.CHINTAI】    
×

1人暮らし女性が理想の

お部屋を探せるアプリ!

無料ダウンロード

市場でみつけた、異国感ただよう個性派パン屋さん ― 鎌倉「パラダイス アレイ ブレッドカンパニー」

※100文字以内で入力してください。
       


「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」の外観

観光地として人気の鎌倉で、街の人からも親しまれているパン屋さん「PARADISE ALLEY BREAD & CO.(パラダイスアレイ ブレッドカンパニー)」をおとずれました。100年ほど前から住民の野菜の台所として活躍している、野菜市場「レンバイ」の一角にある異国情緒あふれるお店です。個性的なラインナップの中には、小説『ツバキ文具店』に登場する“ニコニコパン”も。王道の観光名所とは少し違う空気が流れた、鎌倉のくらしを身近に感じられる場所を楽しんできました。

鎌倉市場の一角にあるパン屋さん「パラダイス アレイ ブレッドカンパニー」

鎌倉駅を出て、鶴岡八幡宮と逆方向に5分ほど進むと見えてくる、活気ある野菜市場。

鎌倉農協連即売所

鎌倉農協連即売所、通称「レンバイ」の中に「パラダイス アレイ ブレッドカンパニー」(以下、パラダイス アレイ)はあります。観光客が多く集まる街というイメージが強い鎌倉ですが、レンバイは観光客よりも地元の人たちでにぎわっている印象でした。

鎌倉中央食品市場と「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」の看板

「パラダイス アレイ」が出店しているレンバイは、昭和3年に発足してから鎌倉の野菜市場として、地元住人の食を支えてきました。

レンバイ内で売られていた野菜

取材に訪れた5月は、みずみずしいキュウリ、大きなレタスや真っ赤なトマトなど少しずつ夏を感じさせる野菜が市場に並んでいました。

売り場に立つ農家さんが「どれも昨日か今朝とったものだから新鮮だよ!」と気軽に声をかけてくれ、これから取材だと話すと「あら、いってらっしゃい!またあとでね」と笑顔で見送ってくれる。
そんな気楽なコミュニケーションに頬がゆるみます。

「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」の外観

レンバイの奥にある「パラダイス アレイ」は、市場の中でも独特な存在感を放っていました。扉に貼られたシールやお店の内装など、どことなく異国感ただようお店です。店頭に並ぶパンはどれも大きくてボリューム満点。店内に入るとふわっと香るパンの匂いに気持ちがほぐれていきました。

パン屋ではなく“休憩所”だった「パラダイス アレイ」

「パラダイス アレイ」の店主は、生まれも育ちも鎌倉だそう。

「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」のロゴ

「もともと祖父・祖母が鎌倉で農家をやっていて、レンバイのような活気ある市場の空気を感じて育ったんです。祖父たちがレンバイに卸していたわけではなかったんですが、縁あってこの場所に『パラダイス アレイ』 をつくることになりました」

店主は以前湘南の辻堂海岸で海の家をされていたこともあり、ずっと鎌倉に住んでいたご縁からこの場所を借りることになったそうです。

「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」の店内

「この場所はパン屋、というよりも、ちょっとお茶をしたり、パンを食べたり、市場の中の“休憩所”としてオープンしたんです。みんなが立ち寄って、ほっとひと息つける場所になるといいなと思っています」

この日も取材中、店主に気さくに声をかけていく常連さんや、外のベンチで仲良くお話をされている地元住民の方などが多くいらっしゃいました。

鎌倉の街になじんでいるお店なんだな、と感じます。

「こだわりすぎない」ことにこだわるパン屋でありたい

「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」のパン「クランベリーホワイトチョコロール」

「パラダイス アレイ」で提供するパンには自家製の酵母を、トッピングなどには鎌倉野菜をふんだんに使っています。

どんなところにこだわりがあるのかを店主にたずねると、その答えは意外にも「こだわりすぎないところ」なのだとか。

「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」のパンが並ぶショーケース

「酵母・水・材料など、ひとつひとつにこだわりすぎないように気を使っています。最終的なパンのできあがりを左右するのはそのバランスだと思うので、そこをいちばん意識していますね」

「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」のパン「オリーブハーブフォカッチャ」

「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」のパン「オリーブハーブフォカッチャ」

フォカッチャやピザに使われている野菜は、その日市場で手に入るもの。毎日違う野菜になるので、まったく同じ内容になることはあまりないんだそう。

「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」の店内の内装

「店内の内装の雰囲気も、こだわってこの空気感にしよう、というよりは、もともとの自分の好みの延長でできたんですよ」

ナチュラル・シンプルなパン屋さんが多い中、店主の個性によって異国情緒豊かに彩られている「パラダイスアレイ」。旅行先で訪れるような、非日常な空間です。

ニコニコパンに笑みがこぼれる! 日替わりパンの模様

「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」のパン「チョコレートクリームチーズオレンジピール」など

「パラダイス アレイ」のパンを見ていると、気になるのがパンに白い粉で描かれた模様。模様があるものや、メッセージが書いてあるものなど、その日によって異なります。

「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」の「あんぱん」

また、その粉でニコちゃんが描かれているあんぱんは人気商品です。小川糸さんの小説『ツバキ文具店』内に登場する”ニコニコパン”としても有名。パンによって表情が違ってみえるのがほほえましいですね。

「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」のスタッフが焼成前のパンに粉をふっているところ

実際に粉を振っているところを見せていただきました。型をパンの上に重ね、その上から粉を振っています。
日によって模様は変わるそうなので、来るたびのお楽しみにしてもよさそう。
このお店のパンたちを実際に味わってみましたので、のちほどご紹介します。

パンを通して培養と発酵に向き合う場所。すべては“菌”でできている

「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」のガラス扉

「パラダイス アレイ」に訪れて印象深かったのが、ドアに書かれた「培養発酵宙造研究所」の文字。
オープン当時から研究所として活動をされていたのでしょうか。

「“宙造”は僕の息子の名前なんです。もともと培養・発酵はパンの世界ではあたりまえのものだと思っていたんですが、この場所を開いて2~3年くらいしてから気付いたことがあったんです」

「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」に貼られたPOP

「培養・発酵は菌の世界ですよね。パンをつくるときに菌が発酵していることに以前は特に疑問もなかったのですが、パンだけでなく人間も食べ物も、すべては“菌のかたまり”なんだなと思ったんです。私たちが動いているのは菌で動かされている。そうやって考えていると、自分たちの生活に菌(培養・発酵)は密接に関わっていると感じました」

ボリュームたっぷり! 「パラダイス アレイ」のふんわりパンに大満足

今回は、あんぱん・チョコレートクリームチーズオレンジピール・オリーブハーブフォカッチャ・鎌倉野菜のピッツァの4種類を持ち帰りました。

これぞあんぱん!ほっとする優しい味

「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」の「あんぱん」

鎌倉の街を少し歩いて、ベンチで一番気になっていたあんぱんをパクリ。
ちょうどタイミングが良く焼きたてだったので、あたたかいパンにテンションが上がります。

「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」の「あんぱん」の中身

揚げパンではなく焼いたあんぱんなのですが、外側はカリッ、サクサクッとした食感で、中を割るとつぶあんが。中のパンはふわふわもっちりとしています。
外と中のパンの食感の違いに、口の中が楽しくなりました。

「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」のパン「チョコレートクリームチーズオレンジピール」

そして、模様が気になっていたチョコレートクリームチーズオレンジピールも。

「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」のパン「チョコレートクリームチーズオレンジピール」の中身

炭入りの生地にゴロっとしたチーズが入っています。チョコレートも甘すぎずチーズと好相性。オレンジの味が全体を引き締めていました。
どちらもずっしりとして食べごたえ抜群です。
パンが焼けるのはお昼すぎ、売り切れたら終了だそうなので、午後から夕方の間が狙い目。
多い日は10種類くらいのパンが店頭に並ぶそうです。

フォカッチャと鎌倉野菜だけ。シンプルだけど贅沢な夜ごはん

「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」のパン「フォカッチャ」と「ピザ」

この日、「パラダイス アレイ」からフォカッチャとピザ、そしてレンバイでレタスと新玉ねぎを買って帰りました。

「パラダイスアレイ ブレッドカンパニー」のパンとレンバイで買った野菜でワンプレート

分厚く、大きな三角形のピザとフォカッチャは、2人で1つ食べたら満足するくらいのボリュームがあります。
食べる直前にリベイクすると、ふんわりが楽しめます。
フォカッチャを食べてみると、オリーブの香りが口の中にただよいます。サラダをのせて食べてもおいしくいただけました。
おいしいパンと新鮮な野菜があるだけで贅沢な夜ごはんになりました。

一味違う鎌倉を楽しむなら。地元住民に愛されるあたたかなパン屋さん

鎌倉の小さな川

おしゃれなカフェや寺社仏閣など、観光地として人気の鎌倉エリア。
その中でレンバイは地元住民に長く愛される市場です。鎌倉の人たちがつくりあげた空間は、とても居心地がよく、あたたかみのある場所でした。
鎌倉を地元として愛する店長やスタッフがつくり上げる「パラダイス アレイ」も、その空気になじむあたたかいお店です。

道を歩けば小さな川が流れ、緑もたくさんある鎌倉の街を歩きながら、いつもと違うお店へ足を運んでみませんか?

PARADISE ALLEY BREAD & CO.
(パラダイスアレイ ブレッドカンパニー)

神奈川県鎌倉市小町1-13-10
TEL:0467-84-7203
営業時間:
<平日> 9:00-18:00頃 <土日> 7:30-18:00(なくなり次第終了)
[モーニング] OPEN-11:00
[ランチ] 12:00-15:00(なくなり次第終了)
※モーニング・ランチは現在おこなっておりません。2019年6月末から再開予定。
[喫茶] OPEN-19:00
定休日:不定休
http://cafecactus5139.com/paradisealley/

取材・執筆:太田 みき

※この記事は、2019年11月までおでかけメディア「haletto(ハレット)」で掲載されていた内容を、公式に転載したものです。

※金額など掲載されている情報は記事公開時点のものです。変更されている場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。

鎌倉駅の一人暮らし向け物件はこちら!

Woman.CHINTAIアプリの画像

Ranking

odekake Ranking