茗荷谷「スペールフルッタ」 ― そのままかぶりつくよりも、「果物」。ひんやり幸せな手づくりジェラート 【Woman.CHINTAI】
 
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そのままかぶりつくよりも、「果物」。ひんやり幸せな手づくりジェラート ― 茗荷谷「スペールフルッタ」

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これまで、アイスクリームやジェラートに「果物っぽさ」を求めたことはありませんでした。あくまでも「そういうもの」であって、果物自体をたのしむならほかの方法がたくさんある。そう考えてきたからです。
今日訪れた”偉大な果物”という名前のジェラート屋さん、東京メトロ茗荷谷駅にある『スペールフルッタ』は、そんなイメージをくつがえす手作りジェラートのお店です。

スペールフルッタ

そのまま食べるよりも、いちばんおいしいものを

駅から坂を下りて向かうこと8分。お店に入ると、大きなジェラートのケースが出迎えてくれます。たくさんの種類のジェラートたち。すべてお店で手作りしているのだと店長の谷口さんは話します。

スペールフルッタ

谷口さん:「わたし、食いしん坊なんです。もともと果物が大好きで、ジェラートのお店を始めた理由も”好きだから”。おいしい果物をジェラートにするなら、そのまま食べるよりもおいしいものにしたいと思って作っています」

果物の自体の味を最大限に引きだすことにこだわる谷口さん。

谷口さん:「ジェラートやゼリーに使っている柑橘類は和歌山の小林農園さんのものを使っているんです。お客さんに『ここのみかん、とってもおいしいから食べてみて』ってもらったらおいしくって、それからお願いするようになりました」

スペールフルッタ

こちらの農園から仕入れたオレンジは搾ったままでもおいしいけれど、ガムシロップをほんのちょっと入れると味が引き立ってもっとおいしいのだそうです。「ガムシロップなしの提供もしているけど、やっぱりいちばんおいしいものを味わってほしいと思ってしまいますよね」と、谷口さん。

おいしいものは人を幸せにする。谷口さんの笑顔を見ていると、自然とそう感じられます。

自分が食べたいものにこだわって、少しの違いも大切に

スペールフルッタのジェラートはパンナやヨーグルトといった定番の味に加え、日によって変わる果物系が全部で十種類ショーケースに並びます。こんなにたくさんの味を、どうやって思いつくのでしょう。

谷口さん:「果物には旬があるから、そのときおいしいものをおいしく食べられるように、と考えています。ソルベにベースとなるパンナを合わせてみたり、そこにヨーグルトを足してみたり……これとこれ合うんじゃない? ってつまみ食いしながら試しています」

ケースに入ったジェラートをのぞいて見ると……あれ? ブルーベリーが2つあります。ぎゅっと濃い紫と、パステルカラーと。

スペールフルッタ

スペールフルッタ

谷口さん:「さて、違いはなんでしょう?」

なんだろう。使っているブルーベリーの種類かな、それとも濃度かな。

谷口さん:「実は、ソルベとアイスクリームの違いなんです! 色が濃い方はブルーベリーのソルベ。そしてパステルカラーの方はそのソルベに、ベースになる”パンナ(生クリーム)”を合わせたものです」

通常はアイスクリームにすることが多いブルーベリー。以前訪れたブルーベリー農園で飲んだフレッシュジュースに感動して、ソルベにしようと思い立ったのだとか。

こちらのお店では、ソルベとパンナを合わせたものを〇〇ミルクと読んでいます。マンゴーミルク、ブルーベリーミルク、いちごミルクなど「ミルク」と名がつく味が並んでいます。さらにいちごには”あまおうミルク”と、とちおとめを使った”いちごミルク”と品種の違いで名前がつくものもあります。

谷口さん:「シャーベットにミルクを足すと、割合だけでいうと果物は薄まっていると思いますよね。でも食べてみると、ミルクが入ったことでより一層果物を濃く感じるんです。不思議ですよねえ」

自分が食べたいものしか作らないと谷口さんは断言します。

谷口さん:「ラムレーズンや甘酒はせっかくお酒の味を楽しめるから、しっかりとお酒を効かせているんです。どの味もガツンとインパクトがある。だからコアなファンがいて、お目当ての味がないとがっくりしちゃう人もいますね」

実はこの日、取材だからとショーケースに出ている味をすべて味見させてもらいました。どの味も素材がしっかり感じられるのに、食べ終わった後にべたべたと口に残ることがありません。そして、果物にかぶりついているような味の濃さ。

谷口さん:「食べた後、水を飲みたくなったりしないで『おいしかったあ』のままでいてほしいのよね」

ジェラートのことを話す時いつも、谷口さんはにっこり笑います。

夏を感じに、ジェラートを持って公園へ

せっかくだから近くの公園で食べていきたい。ひとしきり悩んで、あえて「大人のチョコミント」を選びました。近年大人気のチョコミントですが、スペールフルッタでは創業した20年前からの定番商品です。谷口さん好みのミントをしっかり効かせた味になっていると聞いて、とても気になりました。

谷口さん:「公園で食べるの? 早く溶けちゃうから気をつけてね」

お店の目の前にある窪町東公園へ。急いで食べねばと、遊具に乗っていただきます。ぱくりと食べると「大人の」の名前がぴったりなくらい、ミントが強め。買うときに「スースーするからね」と念を押された理由がわかります。

暑さでとろとろと溶けていくジェラートを飲むように食べるのに、時間はかかりませんでした。
ものすごく大きなセミの声が聞こえてきます。夢中で気づきませんでしたが、駅前まで続く細長い公園は、東京であることを忘れるくらいに木が生い茂っています。このまま公園を通って茗荷谷駅へ向かうことにしました。

スペールフルッタ

木漏れ日を浴びて、水路を流れる水音と蝉の声を聞きながら夏を楽しんでいたら、駅に到着。素敵な夏の午後はジェラートのようにあっという間に過ぎ、心地よい余韻を抱えて帰路につきました。

スペールフルッタ

東京都文京区小石川5-31-5
営業時間:11:30-19:30
定休日:月(祝祭日の場合、火にお休み)
http://www.s-frutto.tokyo/index.html

取材・執筆:ツチヤ トモイ

※この記事は、2019年11月までおでかけメディア「haletto(ハレット)」で掲載されていた内容を、公式に転載したものです。

※金額など掲載されている情報は記事公開時点のものです。変更されている場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。

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