Mucchi's Caféの【おとなの絵本教室】Vol.24「おしいれのぼうけん」 【Woman.CHINTAI】
 
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Mucchi’s Caféの【おとなの絵本教室】Vol.24「おしいれのぼうけん」

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小さかった時に味わった、あのドキドキ……

あらすじは……
「さくらほいくえんには、こわいものがふたつあります。ひとつはおしいれで、もうひとつはねずみばあさんです」
お昼寝前にミニカーの取り合いでケンカをしたさとしとあきらは、先生にしかられておしいれに入れられてしまいます。おしいれの暗闇からトンネルが広がり、その先には、怖ろしいねずみばあさんの世界が広がっていました。ふたりは力を合わせて、もとの世界にもどることができたのでしょうか。

今回は「怖さに立ち向かっていくこと」について書きたいと思います。

私は小さい頃この「おしいれのぼうけん」を読んで、「おしいれの中に大きなトンネルがあらわれて、ねずみばあさんの国に行けるかもしれない」と考えていました。そうなってほしいような、なってほしくないような胸のドキドキ。今考えても、胸の奥がギュッとなる感じを覚えています。懐中電灯を持ち込んで遊んでいると、おしいれの天井のシミが顔に見えてきた……そんな経験をした方、いらっしゃいませんか。

大人になると、怖いと思うことに対して「ちょっと待って!」と立ち止まってしまいますよね。それは「以前に体験したことがあるからイヤだ」ということと、「未知で何が起こるかわからないからイヤだ」ということ。
前者は、自分自身が体験してもうこりごり、と記憶として残っているからストップがかかる……仕方のないことだと思います。後者の「未知で何が起こるかわからない」ということは、私はチャンスだと思います。以前、「誰でも最初は初心者」というコラムを書かせていただきましたが、未知で未経験であるのは、当たり前のことです。でもその怖さに対して、大人になると深く考えすぎて、慎重になりがちです。
子どもの頃を思い出して、怖いけれど見てみたい、経験してみたいという興味関心・好奇心にしたがってみる。「ちょっと怖いからいやだな、でも気になる……」そんな気持ちを行動に移したら、また新しい分野への一歩が開けるかもしれません。

未知のことに挑戦し、目的に向かって成し遂げるという達成感。それは仕事だけでなく、趣味の分野でもいいと思います。私はスキューバダイビングのライセンスを取って、海の中の洞窟や深いところまで潜った経験があります。始める前は「息が吸えなくなる危険があるのに、なんで海の深い所に行くの」と思っていました。でもダイビングした後の達成感と充実感は、体験した人にしか感じられない特別なものでした。だからこそ、非日常を求めるのかもしれませんね。いつまでもさとしやあきらのように冒険心と探求心を忘れない、そんな大人であり続けていなと思っています。

今ではおしいれがあるというお家も少なくなってきました。おしいれには「よき昭和」の思い出がたくさん詰まっています。私の実家も家を建て替えて、あの頃遊んだおしいれもなくなってしまいました。でも、あの胸の奥がギュッとなる思い出は、この絵本の表紙を見るだけで心に甦ってくる気がします。

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著者:まどかさん
福島県出身。元保育士、夢の国の住人を経て現在、高円寺にある「絵本カフェ ムッチーズカフェ」の店長として、オーナーむっちと共同経営中。絵本専門士として、店内に置く絵本を選書しています。口癖は「ご縁って大事よね~」。ゆでたまごが好き。お店のTwitter の中の人。

おしいれのぼうけん

著:ふるたたるひ、たばたせいいち
絵:たばたせいいち
出版:童心社

※この記事は、2019年11月までおでかけメディア「haletto(ハレット)」で掲載されていた内容を、公式に転載したものです。

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