Mucchi's Caféの【おとなの絵本教室】Vol.6「おおきな木」 【Woman.CHINTAI】
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Mucchi’s Caféの【おとなの絵本教室】Vol.6「おおきな木」

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今回、ご紹介する絵本は「おおきな木」です。この絵本は1964年にアメリカで出版され、それまでに30以上の言語に翻訳された絵本です。この絵本の翻訳は1976年に本田錦一郎さん(旧版)が、2010年に村上春樹さんが翻訳(新版)をしています。

2人の方の翻訳で、同じ文章でも違いがあるそうですが、今回は後者の村上春樹さんが翻訳された絵本について書かせていただきたいと思います。

そのあらすじは…。「おおきな木」と少年は大の仲良し。少年が小さい頃は木登りしたり、「おおきな木」のりんごを食べたり、幸せな時間を過ごしていました。時間とともに少年は成長し、少年は「おおきな木」に対して求めることが変わってきました。

自分の家を作るから、枝がほしい、船を作るから、幹がほしい。それでも「おおきな木」は少年の求めることに対して、ノーとは決して言わず、最終的には自分の体(木材としての材料として)まで捧げてしまう…、切り株になってしまった「おおきな木」。老人になった少年が「おおきな木」のもとに戻ってきてくれると「それでも木はしあわせでした」というエンド。

人それぞれ、この絵本にはとらえ方、感じるものがあると思います。私は、この絵本に母性を感じました。少年が時間とともに成長しても、「おおきな木」にとって、いつまでたっても「ぼうや」であり続けています。

大好きな子どものためなら、なんでも惜しまないわ、という母親像があります。少年は大きくなって、自分の暮らしのために離れていったり、大きな木は少年のために自分を犠牲にしたり。それって、人間の母親もそうですよね。成長する子どもに対して、何か見返りを求めて子育てをしているわけではなく、自分のもとを離れて行く子どもを見守り、無償の愛の姿を描いているのだと思いました。

読み終えたあと、とても切ないんです。なぜでしょうね。たぶん、30代になって少年の立場になって読むこともできますし、「おおきな木」の立場にたって読むことができるからでしょうか。自分の言動で、親がどう思っていたかと考えたり、自分が親になる世代になって親の立場だったらどう感じるかなどリンクするところがあるからでしょうか。

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著者:まどかさん
福島県出身。元保育士、夢の国の住人を経て現在、高円寺にある「絵本カフェ ムッチーズカフェ」の店長として、オーナーむっちと共同経営中。絵本専門士として、店内に置く絵本を選書しています。口癖は「ご縁って大事よね~」。ゆでたまごが好き。お店のTwitter の中の人。

おおきな木

作:シェル・シルヴァスタイン
訳:村上春樹
出版:あすなろ書房

※この記事は、2019年11月までおでかけメディア「haletto(ハレット)」で掲載されていた内容を、公式に転載したものです。

※金額など掲載されている情報は記事公開時点のものです。変更されている場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。

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