Mucchi's Caféの【おとなの絵本教室】Vol.1 【Woman.CHINTAI】
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Mucchi’s Caféの【おとなの絵本教室】Vol.1

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Mucchi’s Caféの【おとなの絵本教室】が始まります。が、その前に、vol.1は「Mucchi’s Café」さんがどんな人たちなのかご紹介したいと思います。JR高円寺駅から歩いて2分。まるで秘密の入口のような小さな階段を登った先に「Mucchi’s Café」はあります。そこは大人の女性たちがくつろぐ図書室です。店内には絵本がならび、ソファや椅子がたくさん。「あ、これ知ってる!」「子どものときよく読んだなあ」と、わたしたちもついつい、手を伸ばしてしまいます。目移りしつつも…まずは井上まどかさんのインタビューをどうぞ!

haletto編集部の三宅、百江、鈴木がお届けします。

三宅編集長(以下三宅): まずはお店の立ち上げの背景、コンセプトについてきかせてください。

井上まどかさん(以下、「井上」): 30代の女性に向けて「絵本を楽しめる」場所として高円寺にこのお店を出したのが、2016年の1月4日です。

三宅: なぜ高円寺の場所だったんですか。

むっちさん(以下、「むっち」): 若い子とか、変わった子が多いから、ですね。

三宅: もともと、コンセプトは30代女性向けのお店ですが。高円寺は、面白がってくれる人が多いってことでしょうか。

井上: そうですね。高円寺は、「サブカル」というイメージ。中央線沿線で、コンセプトにあった駅を探して。吉祥寺駅など、いろいろな選択肢もある中で、いろんな条件を天秤にかけてきめました。

井上さんとむっちさん。

むっち: 大人の事情ですね。

井上: ちょうどタイミングよく、この物件も見つかって。

三宅: 絵本カフェって、去年のその時期、まだそんなに周知されていなかったかと思うのですが。ブームに乗られたというわけではないのでしょうか? 去年から、ブームだったという感覚です。

むっち: 10年くらいから、ブームだったと思っています。むしろ出遅れた感じが。本当はもう少し早く始めたくて。

三宅: 1年間お店をやってみていかがでしょう。自分たちらしい、お店づくりの工夫はありますか。

井上: 絵本カフェというと、お子さん向けと思って入ってくる方も多いのですが、わたしたちのコンセプトは「大人の方が楽しめる場所」をつくりたかった。それにあわせてメニューを用意してみたり。大人にも、絵本の世界に入ってほしいと思ってこのお店を作りました。

三宅: なぜ、あえて大人向けというコンセプトに?

井上: もともと小さいときから、絵本が好きで。保育士の経験もあって。自分みたいに絵本が好きな、同じ思いを持った人って、絶対いるはずと思っていました。本屋での立ち読みや、図書館で子どもと読むんでなくて、ちゃんと座って、自分だけで、楽しめる場所があったらいいなと。そういうお店はメジャーではなくて、自分で作りたかったんです。

三宅: 10年前からの絵本カフェブームは、大人向けのお店だったんでしょうか。

井上: そういうお店も一部ありますが、よくあるのはカフェや美容室の一角に絵本が置いてあるもの。絵本に固執した場所は、あまりみたことがなかったです。

三宅: 自分たちと同じような年代の方に向けて、作られたお店なんですね。

大人にとっての、絵本の面白さとは?

三宅: 絵本を見て思う発見て、どんなことでしょう。大人になってあらためて感じることとは。

むっち: 絵本は、すごいんです。文章が短いんで、絵ですべてがわかる。「こういうこと言いたかったんだ」と、大人になってはじめてわかることもあります。

井上: 色々なメッセージが隠されていますね。小説は長い文章の中に起承転結がありますが、絵本の場合は、短い中で表現していて、ちゃんと深読みしてはじめて、意味があるんです。

絵本を選ぶ基準

三宅: ずばり、絵本を選ぶ基準はなんですか。

井上: いわゆるジャケ買いですとか、インスピレーション、表紙に惹かれて、ぱらぱらと読んでみます。絵に惹かれることもあるし、中身を読んでみて気に入ることもあります。何冊も買っていると、好きな作家さんの新作が気になって、買うこともあります。絵本は絵と文章をかかれる方が別のこともあって。絵が好きな方、文章が好きな方、両方の方、など、いろんな理由で選びます。

三宅: 絵本の情報収集はどのようにして?

井上: 最近だと、SNSでフォローしている作者さんの新作やイベントについて情報収集をします。通っている本屋さんのDMとか。時間を見つけて本屋さんにいって、実際に手に取ることもあります。

三宅: イベント、定期的にされているイメージです。伺うたびに、イベントを開催されていますよね。

むっち: それはたまたま、かもしれませんが…。先日のおトイレさんの原画展の際に装飾したトイレは、引き続き展示しています。

井上: 新しい作家さんからお話を頂いたり、あまりこちらからの声かけができていないのですが、お客さんにも絵本好きの方が多くて。「絵本セラピー」をやってくださることもあります。

三宅: どういうお客さんが多いのでしょうか。

井上: 外の「絵本カフェ」の看板を見て、ふらっと入ってくれる方が多いですね。あと、20〜30代の女性、そしてカップルですね。

三宅: 皆さん、おしゃべりされている感じですか、それとも、じっくり読んでいる感じ?

むっち: 学生さんの女子会だと話をされている方も多いですが、絵本カフェとして来ている方は数時間読みふける方もいますね。大人になって読んでみると、全然感じ方が違うんです。「あんぱんまん」とか、びっくりすると思いますよ。

二人の関係

三宅: お二人の関係も気になります。すごく仲いいですよね。ヒストリーをぜひ。

むっち: 喧嘩ばっかりですよ。まず出会いは大学入学の時、寮の説明会ですね。

三宅: そんな頃から!

むっち: 同じ寮の隣の部屋の子から同じ高校の友達として紹介されたのが始まり。他の子もあわせて10人くらいで。東京のキャンパスになったとき、せっかく東京に来たので、東京に住みたくて。お金がかかるので、二人で部屋をシェアして住み始めました。

井上: 彼女は経済学部、わたしが社会福祉学部で。保育士の資格を取って、東京で9年間働きました。

むっち: 大学時代から何かやりたいね、と。絵本が好きなまどかさんと、なにをやろうか、と在学中からはなしていました。何年か経ってから、こういう形にしようと。17年くらい、親よりも長くも一緒に住んでいて。小さいことで喧嘩も多いんですけど。

百江: 結果、仲良しですね。

むっち: 性格が真逆なんで、お互いに、自分に無いものがあるんだと思います。

井上: コラムも、わたしは頭が固いんですが。むっちに読んでもらうと、「だめ、こういうことも言いたいんでしょ」って。

むっち: 文章が卒論っぽいから。

三宅: 15年〜16年かけて、お店がこういう形になったんですね。

井上: そうですね。

三宅: そんなお二人、お店では、どういう役割分担をされているんですか。

むっち: こういうお店のコンセプトとか、本の選定はまどかさん。お店は、まどかさんが好きなことをやる。お金と料理は、わたし。二人ではっきり分かれています。

三宅: 基本、お店はお二人で回されているんですか。

むっち: 平日のランチタイムと、土日はフルで、アルバイトさんをローテーションでお願いしています。基本、3人で回しています。

三宅: お客さん、一回読むと滞在時間、ゆっくり、長そうですもんね。

むっち: ずっと読んでいらっしゃいます。ご注文を一度受けたあとは、1人でも大丈夫なので。

百江: メニューがみたいですね。

むっち: おトイレさんのカレーとか、青いカレーなんです。

三宅: すごい、便利な立地だし、いい空間ですよね。

むっち: 間口が狭いので、なかなか気づいてもらえませんね。

三宅: がやがやしてないから、ゆったりできますよね。

むっち: お店としては、もっとお客さんに来てほしいですけどね。

百江: このカレーは「じごくのそうべえ」ですね。「おおきなかぶ」のメニューもある。

むっち: 固定のものと、期間限定のものもあります。

絵本がずっと好きだった

三宅: 井上さんが小さいころから絵本がお好きだったのは、お母様が読んでくださっていたからだそうですね。

井上: ずっと母も保育士をしていて、今年の3月で退職です。

三宅: それはすごい。ちなみにお二人のご出身は、どちらなんでしょうか。

井上: 福島です。

むっち: 北海道です。

三宅: わたし、宮城、仙台です。

(一気に和らぐ3人)

三宅: わたしも「スプーンおばさん」とか、「いやいやえん」とか、好きでした。井上さん、小さいころから絵本が好きで、大学の卒論まで絵本について書かれた。なぜ、そこまで好きだったんでしょう。

井上: 学生時代もかかわっているのが保育関係で。ゼミの担当の先生が絵本・児童文学の先生で、選択枠として、絵本をテーマに書きたいと思ったんです。

三宅: 裏の意味がもっと知りたい、何でつくったんだろう、とか、色々あると思いますが。一番強い思いはどんなところだったんでしょう。

井上: とにかく、絵本が好きで。卒論は幅広くテーマがかけて。先生に関わる中で、やっぱり「絵本」だと思って。小さいときは漠然としてしか好きでなかったけれど、なぜすきなのか、考えてみようと思ったんです。そして、作者である「エリック・カール」という人物で書こうと。

三宅: 絵本が好き、をそこまで突き詰められるのって、すごいですね。その原点は、やっぱりお母様なんでしょうか。

むっち: 性格ですよ。いったん決めたら、こう、です。

三宅: 人生の中で、他に誘惑、なかったですか。これも面白いって。

井上: どっかで、絵本に携わる何かしらはしていたくて。卒論を書いて、出版関係か保育士か、考えて。

三宅: そこまで考えたんですね。

井上: 出版の仕事は、好きな面だけではないじゃないですか。絵本の傍にいることとして、保育士だと思って。でも、保育士はひとつのツールとしての絵本という関わり方で。むっちと何かしたいねと話す中で、こういう絵本カフェをやりたい、と思って。

三宅: ずっと、人生の軸に絵本があったんですね。その間、むっちさんは何をされていたんですか。

むっち: 税理士をめざしてました。

三宅: それの勉強が今も、まどかさんを支えているんですね。

井上: 確定申告とか、税理士さんにお任せするようなことを全部自分でしていて。むっちは勉強しすぎちゃって、細かいところを気にしすぎているかもしれませんが。

三宅: そうやって、井上さんの好きなことを支えるモチベーションて、どこにあるんでしょう。

むっち: サラリーマンはちがうなって、思っていて。もともと、自分で何かやりたくて。いい機会だと思ったんです。自分で、場所や規模も決められて。それがよかったんです。絵本に興味は無かったんですけど。

井上: 今回、この仕事を通して書いてみたものをみてもらっています。絵本に興味がない、といっていて、まったくわからないと思いきや、絵本をすごく理解していて。

むっち: 四六時中、話を聞かされてますから。耳にタコがいますから。

三宅: タコができるじゃなくて、いるんですね。お会いするたび、むっちさんからもおすすめの絵本を教えていただいています。

むっち: 耳にたこがいますから。詳しくなっちゃって。

井上: 開店当初は、むっちのチョイスもありましたね。んー…と思いながら、置いてみようか?というものもありました。わたしだけのセレクトで、趣味志向が固まらなくて、幅が広がるかなと思います。自分が選んだものが万人向けとは思わないので。

むっち: …シュールなんですよね。

百江: ちなみに、なぜ「Mucchi’s Café」なんですか。

むっち: わたしのあだ名が「むっち」だからです。むっちと仲間たち、という気持ちをこめて、「ムッチーズ」です。開けるも閉めるも、わたしの気分です。

三宅: この、お店のキャラクター、ぜひ、コラムのバナーにさせてください。

むっち: わたしがコラムの顔になるんですね。点と線で書ける顔、ということで、昔から、自画像がこのイラストなんです。

お互いの「やりたいこと」を考え続けた2人がたどり着いた、小さな、かわいい絵本カフェ「Mucchi’s Café」。やわらかな印象ですがものすごい情熱をもった井上さんと、軽やかに笑う、おおらかなむっちさん。この秘密の図書室で、子ども時代に還るもよし、大人なあの人へ贈る本を探すもよし。いすに座るとあっというまに過ぎる時間は、小学校の放課後のような懐かしさがあります。

これから、このコラムでは井上さんが選ぶ絵本を紹介していきます。絵本って、「おでかけ」みたいなものだと思います。開いた瞬間、ふらっと別世界に入る感覚。絵本を通して、となりの世界にでかけてみませんか。halettoにつくられる絵本の本棚にご期待ください。

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取材・執筆:haletto編集部

Mucchi’s Café(ムッチーズカフェ )

東京都杉並区 高円寺北3-2-17 2F
TEL:03-5364-9190
営業時間:
[平日]11:30-20:00(L.O.19:30)
[土日祝日]11:30-21:00(L.O.20:30)
定休日:水
https://mucchis-cafe.jimdofree.com/
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※この記事は、2019年11月までおでかけメディア「haletto(ハレット)」で掲載されていた内容を、公式に転載したものです。

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