【節約アドバイザー直伝】実は効果なし！？気を付けるべき節約術

「節約」というものは景気がいい時代も悪い時代も注目されるキーワードです。できることならお金を節約したいというのはどんな時代においても皆さん同じ気持ちなのでしょう。昔からあることなので、実は時代錯誤の節約方法だったり、まったく効果がない節約方法が一般的に知れ渡ってしまっているというのも事実です。

今回はみんながやっているけれど、実はあまり効果がない節約術をご紹介したいと思います。

電化製品のこまめなオンオフは節約になる？

電気代の節約で１番に挙げられていると言っても過言ではない、待機電力のカット。待機電力とは使っていない電化製品をコンセントに繋いでおくだけでわずかながらの電流が流れかかっている電気代のことです。そのため「テレビを観終わった電源をオフにするだけでなくコンセントも抜く」というところまでやっている人も多くいます。

しかしこの待機電力のカットですが、実はかかる手間ほどの効果は全くないのです。待機電力が注目されはじめたのは20年程前。そのときから電化製品は進化して、待機電力自体もあまりかからないようになってきています。

一般家庭で言えば全部の電気代の6％が待機電力です。しかしこの中にはコンセントをつなげておくことも必要とされている家電も入っているのです。例えば留守番電話つきの電話機などは、コンセントを抜いてしまえば留守番電話は機能しません。

それほど大きくない待機電力のカットなので、細かく気にして手間をかけるよりもテレビを観る時間を5分短くする。つけっぱなしをしないためにオフタイマーをセットしてからテレビを観始めるなどの工夫をするほうが、手間がかからず効果的です。

まとめ買いは節約になる？

買い物で節約というと注目されるのが「まとめ買い」。確かに小さい単位で買うよりも大きな単位のほうが割安になっているものも多くあります。

しかし、まとめてたくさん買うというのはマイナス点も多くあるのです。まず土地が一番高いこの日本、まとめ買いしたものを置いておく収納スペースが必要になります。それだけでも大きな無駄です。

また、まとめ買いをして収納しておくと奥に入ってしまったものの存在を忘れ、食料品であったら賞味期限が切れてしまうということになりがち。これは本当に多くの家庭でおこっている無駄づかいです。

また家の中にありすぎるとその存在を把握できなくなり、ダブり買いをしてしまうという失敗にも陥りやすくなります。

筆者が節約についての講演をするとき、来場者に必ずする質問が「家の中にボールペンが何本あるか把握していますか？」というものです。これに関して「把握している」と言ったかたは過去に一人もいません。

ボールペンは極端な例かもしれませんが、本来であれば把握できないほどの本数を一度に使うはずはなく、1色1本あれば済むものなのです。文房具だけでなく、日用雑貨全般シャンプーや洗剤、缶詰レトルト食品などの食料品もしかり。把握できないほどのまとめ買いは節約にはなりませんのでご注意ください。

セールの表記に踊らされない！

セールという文字に弱いかたは多いのではないでしょうか。「閉店セール」と垂れ幕をかけて何十年も営業している靴やがあるというような笑い話はありますが、それでもやはりセールという文字をみかけて購買意欲が高まってしまう人がいるのは事実です。

セールという文字を目の前にしたとき、あなたはその商品の元値を言うことができますか？もしもセール前の値段を知らないのであれば、それはあなたにとって必要なものではないのでセールだからと言って買わなくてよいものです。

必要なものであれば、いつも気にかけているので元の値段を知っているはず。それが安くなっていたのであれば買えばよいでしょう。

またこれも気を付けなければならないのですが、最近では大手のネットショッピングモールで定期的に大々的なセールを開催しています。その中でセール直前に値段をあげておき、セールになったら下げてまるで大きく値下げしたかのようなテイをとる業者が見受けられます。

これはもちろん販売側としてよくないことなので、いずれ淘汰されていくであろうとは思いますが、そのようなセール表記に騙されないよう、必要なものは普段から値段をチエックしておくようにしましょう。

節約グッズを買いすぎていませんか？

買っただけで節約できたような気分にさせてくれる節約グッズ。「買う」という行為をしたのですから、そこには支出があったわけです。その節約グッズが支出に見合う分だけの額を節約してくれるのであればよいのですが、そこまで考えないで買ってしまう人も多くいます。

節約グッズに限らずですが、何かを買おうと思ったとき、その商品は金額だけの効果をのちのち発揮してくれるのか、いわゆるコストパフォーマンスを一度しっかりと考えてから買う習慣をつけるようにしましょう。
節約グッズも使っていなければ無駄グッズになることを認識しておいてください。

実は効果なし？　気を付けるべき節約術のまとめ

「節約と思ってやっていたことが実は無駄だった」はお金だけの無駄ではなく、時間の無駄にもつながってしまいます。人から見聞きしたことをそのまま実行するのではなく、一度自分の環境に照らし合わせて考えてみて、それでも節約になると思ったら実行するようにしましょう。

文＝矢野きくの
節約・家事アドバイザー。…etc
HP：https://yanokikuno.jp/

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